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カテゴリ:原種・原種系のバラ・オールドローズ( 52 )

カカヤンバラが咲く

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冬のあいだ、ここの環境にももう馴染んだだろうとスパルタにしすぎて、いじけてしまったカカヤンバラがようやく咲きはじめた。花に鼻をくっつける。フレッシュミックスジュースと杏仁の香りに「厳しくしすぎました」といいながらクンクンする。

甘いものが苦手な私だがこのバラの香りは別だ。今年もカカヤンバラの最初の媒体は私になると喜んでいたら蕊がくすぐったくてくしゃみをしてしまった。God bless you…and meである。しかしよく考えると、今咲きだすことは、八重山に自生する野ばらとしては本来の姿ではないか。これで、いいのか。

いつでもカカヤンバラを外に移動していい気温だ。暑いのも苦手な私には、気温がいきなり28℃なんていう数字を見た日には、めまいがしそうになるどころか、昨日はダウンしてしまったが、カカヤンバラには適温だ。このまま夏になるとは思っていないが、もうちょっとだけ春をあじわいたい。何より「季節の変わり目」を知らせる雷鳴をまだ聞いていない。雷さまは、まだなのか。蝦夷地に住んで、ちっとも怖くなくなったどころか「きれーい」と素直に喜べるようになったのに。

蝦夷地に住んでからというもの、少しでも油断したら1年があっという間に過ぎてしまう。けっして年齢のせいではない。





by iroha8788 | 2019-05-20 16:50 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ

カカヤンバラの蕾

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今年の「カカヤンバラ」は、ひねくれてしまい、蕾をあげるのが1ヶ月おそくなってしまった。

迎えてから4年目にもなると、冬の部屋の環境にも適応してくれるようになっただろうと、ちょっとスパルタにしすぎてしまった。正直なカカヤンバラは「いじけてやる」と言っているような葉っぱの展開をつづけた。
「まだ蕾あげないの?」「知らない」「まだ蕾をあげる気はないの?」「うるさい」と想像をこえ妄想会話をしていた3月だった。そして今朝ようやくできたてホヤホヤの小さな蕾を見つけた。こういう小さな蕾を見るとどうしても可愛くて食べたくなり、まじまじと見つめてしまう。うぅ…食べたい。食べないが食べたい。花キチガイであることは自覚している。

根雪もどんどんとけてきた。今月下旬にはカカヤンバラも風除室に移動させ来月には外のラボ花壇に鉢底だけ埋めることができるだろうか。

「リラ冷え」の季節が待ちどおしくなってきた。

「リラ冷え」という言葉を、家の改築工事のときに助っ人にきてくれたことで知り合ったボンサイ先生に教わった。蝦夷地ならではの言葉がとても好きになった。「ライラック」よりも「リラ」という音の響きが好きだ。





by iroha8788 | 2019-04-01 17:17 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ

Clotilde Soupert (5)

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2代目のこの子も、迎えてから最初に咲いた花を最後まで見尽くしてから土に還す。

去年の12月に京都から迎えたClotilde Soupertは、越冬のために葉をむしられた姿でやってきた。春先まで葉っぱをなるべく展開させたくない「根っこが大事・根っこを重視」と思い、部屋の中でいちばん寒いところにおいたはずが、あれよあれよと葉っぱが展開しまくり、慌てて日当たりがいちばん確保できる場所へ移動させた。2年苗の熟成加減は嬉しいハラハラドキドキ感をももたらしてくれる。
「真冬にバラが開花って…しかも蝦夷地で…こんな邪道って」と思ったが、こうなったら、最高の邪道である。

ただ、この子が「葉っぱを展開します」「花を咲かせます」といったから、私はその気持ちを受けとめただけだ。私はただのど素人でしかない。業者さんのようにはできない。

今年の1月3日に蕾を確認してから次々にあがる花付きのよさは、1代目を彷彿とさせた。10この蕾があがり無事に10りんの花がひらいた。毎日育ってくる蕾を両手で包みこんで花びらにそっと頬ずりするあいさつも日課にくわわった。花びらが色づいて香りが漂いはじめるとさらにしつこいほど、香りをすいまくった。頭が酸欠でクラクラするほど。大好きすぎにもほどがあるとわかっている。この先は書くのをやめる。
全開に広がった花びらの重さに耐えかねて花首がうつむき香りが薄くなってくると、散る前にカットしてすべてドライにした。色が褪せてもほんのり香るClotilde Soupertは、2代目も溺愛である。今、うちに迎えた子たちは同じ品種というだけで別物であってもだ。

ひと足はやく開花したClotilde Soupertは「葉ばかりさん」の時期になった。お礼肥をほどこし、しばらくかぶを休ませてあげよう。2番花を待とう。


蝦夷地の春は、ゆっくりなところもいい。狂いながらも春はやってくる。
誰のものでもない木々や草花たちがいっせいに芽吹く姿も誇らしい。





by iroha8788 | 2019-03-15 06:20 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ

Clotilde Soupert(4)


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ひらきはじめて3日目の朝、花びらの重さに耐えられず、うつむいたときにこの花香りは消える。
散るのね。あきらめるわ。潔く散ったあとも大好きよ。

諦めるとは明らかに究めることだと感じることは、次を見ることにつながる。

ひとつひとつ確信し、できることをしつづけると同時に、いつでも「自問自答」をし「試行錯誤」をしつづける人たちと、一定の距離を保ちながら、それぞれの場所で生きていく…。

植物たちへの挨拶の時間は場所を変えながらも20年経ったいまも変わらない。
もっと遡れば、3歳になる前から変わらないのかもしれない。
変わらないことと、変えなければならないことを、自問自答しつづける。


パンデミックは、様々な形でやってくる。私はここで、その「あと」を見たい。






by iroha8788 | 2019-02-12 09:30 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ

Clotilde Soupert ⑶

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繊細な花びらを傷めないよう近づけるだけ近づいて何度も深く呼吸をする。

Clotilde Soupertに蕾があがり1ヶ月となる今朝、白粉のようなあわい香りがただよいはじめた。この花を目の前にしていると、生まれ育った地を永遠に棄てるしかないと決めてから蝦夷地に住むまでの様々なことがよみがえり、やり場のない感情が込みあげてくる。この感情も事実のひとつとしてカウントする。

バラと一緒にいるようになってからはじめて一番花を4ヶ月弱もはやく咲かせてしまった。しかしこれも株が充実しているからできる。ロングポットのスリット部分から根が見えてきた。もう、いつ植え替えをしてもいい。雪どけのころ植え替えをしようと思っていたが、一番花がすべて咲き終るまえに花をピンチし少しだけ枝を切り戻し、根鉢を崩さないように気をつけて*つくっておいた用土をつかって植えなおそう。このままではClotild Soupertのペースに間に合わない。水やりしかしていないのだが、この株がもっている力だけで咲いている。震災前に買っておいた残りわずかになっている有機肥料をお礼肥ならぬ最初の花を無事に咲かせてくれたお礼に施そう。

この子を迎えたことで試行錯誤はますます増える。蝦夷地にて先走りすぎた花は、未だかつてない病気知らずのたおやかな枝葉に守られながら咲いた。部屋の中で新鮮な日差しと空気を与えることはできないが、この時期に四季咲きのバラの一番花を咲かせることがあってもいいのかもしれない。


私はただ、咲きたいのなら、咲かせてあげたい。


*焼却され高濃度放射性物質となった「灰」は、これまで同様、国民に知らされることなく多種多様な姿に変えられ、すでにその80%が全国にばらまかれている。園芸用土もそのなかにはいる。

3年前から少しずつつくってきた鉢植え用の用土がようやく陽の目を見る。しかし車庫に置いてある用土は、カチカチに凍りついている。この猛吹雪がやんだら玄関に運んで植え替えの準備をしよう。いま外はホワイトアウトで何も見えない。



by iroha8788 | 2019-02-04 16:16 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ

Clotilde Soupert ⑵

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あなたのお好きなように、咲いてください。


蝦夷地で今の時期にバラの苗を迎えることは無謀で邪道と思いつつ晩秋に迎えたClotilde Soupertに蕾があがってきたのを見つけた。嬉しくないわけがない。
しかしその小さな現れたばかりの蕾を見ていると1代目のClotilde Soupertとその当時一緒にいた、処分品になった植物たちが復活するのがうれしくて迎えつづけ、「維持費のかかるベランダ植物」と小言をいわれつつジャングル化していた植物たちの姿が次々に浮かんできたために沈黙してしまった。

時間の積み重ねは、自分がしてきたことの積み重ねでもあるはずだった。人によってその差はあるものの、何も積み重ねてこない人などいないはずだった。

12年かけて増えてきた今はなき100種類をこえる植物たちリストを見返しながら声なき姿を何度も頭の中にめぐらせ「今度こそ」と最後に迎えたClotilde Soupertにいう。

年はあけた。
もうすぐ「*あの日」が近づいてくるが、現実を直視できないまま、きれいごとで積み重ねてきたフリをした人々であふれる国では、とっくに「あの日」もろとも亡くなった命さえ忘れさられ、今も増えつづけている関連死さえも抹消し最初からなかったことにしている。都合の悪いことはすべて最初からなかったことにする姿は、よその大陸から「あの日」以来、軽蔑視され、さらなる「忘れ去られた国」となるのも時間の問題である。

日々を悔いなく生きるための下準備はできた。あとはその日まで準備してきたことを実行し持続できるかだけだ。第三者ではない自分自身のことである。

あなたのお好きなように、咲いてください。



*「あの日」と、あえて書かせていただく。







by iroha8788 | 2019-01-03 01:03 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ

Clotilde Soupert ⑴

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蝦夷地でいまの時期にバラ苗を迎えることは無謀で邪道である。しかし、どうしても迎えたくて考えていたオールドローズがあった。

チャイナローズの「粉粧楼」という名前で覚え育てていた。なんの疑いもしないバカ丸出しだった。
2007年には「Clotilde Soupert」という1890年にヨーロッパで生まれたポリアンサローズとして正式発表がなされていたが、現在もほとんどの業者さんは「粉粧楼」という名前で流通させている。同じ植物にいくつもの名前や流通名があることは珍しいことではなくよくあることだが、山梨の尊敬する職人さんは、やはり知っていた。

私にとってかなりの衝撃となったが、調べなおしたのが迎える4ヶ月前だったということは、10年以上もの間まちがったままでいた、お口あんぐり子である。それからというものClotilde Soupertのことが気になりどうしてももう一度迎えたくずっと探していた。この目で見て確認せずにバラ苗を迎えたことは今まで一度もない。ずっと迷っていたが今回だけはネット検索をして遠路遥々京都から迎えた。最初で最後だ。

Clotilde Soupertは「うどん粉病」にとにかく弱い。しかし内地とは明らかにちがう蝦夷地の湿度の低さが功を奏してくれることもあると勝手に期待している。それでも万が一に備えて焼酎消毒は作っておこう。うどん粉病に負けない強い株なるまでは少しだけ過保護にするしかない。そして鉢植えでコンパクトに栽培しようと思っている。路地におろしても開花間近で雨にあたるとせっかくの花も咲けないまま終わってしまう。そのくらい繊細で薄い花びらなのだ。香りも甘く優しい白粉のようで、とても気に入っている。…あ。だから「粉粧楼」の名前のままで流通させているのか。それでも、チャイナローズというのはどうなのか。正式発表されていたのなら、即座に変更してくれても良いのではないか。何か理由があるのだろうか…。植物も目に見えないウエにしっかり網羅されていることに変わりはない。これは蝦夷地に住んではじめて迎えた早春に、ご近所さんに誘われ一緒に出かけた「蘭展」に行ったときにあらためて思い知らされた。展示されている蘭のなかに「ロスチャナディズム」という名前の蘭を見たときだった。言葉を失い、その場で固まってしまった。いずれにしても人間がつけた名前など、植物たちには関係ないことだが、「粉粧楼」で通用するのは、日本だけではないのか。

すでに溺愛の頭の中では年間の栽培計画をはじめている。今までここで迎えたバラたちは話しかけること以外、放任主義で生きてくれる手がかからない子たちばかりだ(放任すぎてエゾシカたちに食べられ放題で動きだしたばかりの新芽が消えた朝には少々なげきたくなるが、その元凶は人間にあるのだからエゾシカを責めるわけにはいかない)。

迎えたばかりでもClotilde Soupertの株自体はすでに熟しているが、裸苗をロングポットに植えつけたばかりの状態なのでまだ根鉢ができあがっていない。早春までは、部屋の一番涼しいところで越冬させる。年が明けるまで、葉芽をあまり動かしたくはない。あとは私の采配だ。気合を入れなおしてのこころみは、ワクワクがとまらない。毎日「よくぞ、いらっしゃいました。無事にうちの子になってね」と声をかけている。

今、部屋の中にいる「カカヤンバラ」が無事に越冬し毎年短い夏を謳歌してくれることが、蝦夷地でこの時期にバラ苗を迎えるという無謀で邪道と思っている私の背中を押してくれた。また大事な子を迎えることができた。




by iroha8788 | 2018-12-04 08:00 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ

小突く

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蜜を集めているアカマルハナバチの羽音は飛んでいる時よりも高くなる。


庭に咲いている花という花にいる虫たち全員ではないにしても、アカマルハナバチに関してはそう言えると今朝も確認した。
蝦夷地にはニホンミツバチはいないが、マルハナバチがたくさんいる。

虫たちが縦横無尽に飛び回る。ひと足進めるごとに小さなバッタたちがピョーンと飛び、アマガエルもポホッと飛ぶ。
可愛くてしかたない。みんな大好きと何度も言いながら、その間をかいくぐるようにして私がウロウロしまくる。
時折ブーンと私の右の耳のそばで羽音を立てぶつかりながら「邪魔だよ。どいてよ。」という。
そのたびに「わかったわよ。今どくわよ。」という。しかし決して刺したりしない。ぶつかってくるというより、小突かれている感覚だ。その証拠に部屋に戻って手を洗うときに鏡をみると私の頬にマルハナバチたちの後ろ足にたくさんついているはずの花粉がついている。私の鼻に花粉がついているのはよくあることだとしてもだ。「この生きものは何もしない、攻撃もしない」と、もしかしたらわかってくれたかもしれないと勝手に想像しては鏡の前でニマニマしてしまう。
間借りさせてもらっているのは私の方だ。蝦夷地だけではない。どこもかしこも動植物たちの楽園だったはずなのだから。


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タネをまいて3年めのハマナスの花が順繰り順繰り咲いている。
少しずつ株自体もどんどん脇芽が増え、枝数が増え小山のようになってきた。
これも春先のエゾシカ剪定のおかげだ。
エゾシカは伸びたばかりの芯、伸びてきたばかりの柔らかい成長点を食べる。するとハマナスはその下の脇芽をどんどん伸ばし、その伸びた脇芽の枝の先端に蕾があがる。
エゾシカが食べたことで脇芽が増えて株も充実してくる。これはバラの株をつくるときにすることと同じことで、しかも私がハサミを入れるよりも効率的だ。
ただしハマナスが四季咲き性でたくましい野バラだからこそというのもあるが、いずれにしてもエゾシカに感謝だ。

農家さんたちには口に出していう必要性もないと実感しているが、作物への被害というものは、エゾオオカミを絶滅させたときに自然界が決めたことだ。


おん。


by iroha8788 | 2018-07-27 08:36 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ | Comments(0)

散ったばかりの



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カカヤンバラの散ったばかりの花びらの一枚さえも、いとおしい。


たくさんの蕾をあげ開花が進み、短い夏を感じとったカカヤンバラの「節」がはじまる。
気温がいちばん高くなるころ、花に鼻をつけると*濃厚な甘い香りがたまらない。
赤いバラの花よりも情熱を感じるカカヤンバラが放つ香りは、勘違いをしていない生きものだからこその感情かもしれない。
香りは感情でもあるとつくづく思う。

動植物たちの、何ひとつ無駄がない生き方を知るたびに、幸せを感じる。
そして、決して裏切らない。
裏切るという言葉すら動植物たちには存在しない。



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おん。


*フレッシュフルーツミックスジュースとエッセンシャルオイルのイランイランをたした香り。






by iroha8788 | 2018-07-26 07:26 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ | Comments(0)
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久しぶりにやってきた「おじちゃん」と呼んでいる私の父と同じ歳のおじちゃん(ボンサイ先生)がぐるっと見渡し増えた植物を見ながら言った。

「草、刈れよ!」
「やだ!草じゃないもの」
「ヘビ出るぞ!今そこでカラスヘビを見たぞ!」
「ヘビも大事な先住民だもの」
「雑草、刈れよ!」
「イヤ!おととい泣きながら私たちが通るためのケモノ道の部分だけは刈らせてもらったのに。雑草じゃないもの。今はグラス類とヒメジョオンとヨツバヒヨドリとアゲハの幼虫のためのノラニンジンとテマリツメクサとアカツメクサとゲンノショウコのピンクちゃんとメマツヨイグサと今年初の、どこからか種が飛んできたのか私がくっつけてきたのかわからないけれどセイヨウノコギリソウとオオハンゴンソウが旬になってきてとっても好きな景色になってきたんだから。やっと増えたんだから」
「カアァァァ・・・・・。で、グラス類が何だって?」
「スズメノヤリ・スズメノテッポウ・スズメノカタビラ・ヤマアワ・ウシノケグサ・チカラシバ・カズノコグサ・エノコログサ・オニナルコスゲ・コハリスゲ・ミタケスゲ・ヒメスゲ・カヤツリ・カモガヤ…もっと言う?あ。それからもうすぐオトギリソウも咲くの。ほら!」
「もう、いい。充分だ。相変わらずだな。まったく。ハアァァァ」

そして呆れながらも、趣味で山野草を栽培している人の情報を教えてくれながら最後に必ずこう言う。

「ヒグマに食べられるんじゃないぞ!」
「大丈夫!ここのヒグマさまは気立てがいいから。また、おじちゃんちの盆栽を見せてね」
「うんうん。いつでも、おいで」

おじちゃんの家の玄関にはひっくりかえりそうな大きさで私には目の保養としかいえない「真柏」がある。
うちの改築を頼んだときに大工さんの助っ人としてきてくれていたおじちゃんとは山野草のことでも意気投合してからというもの年に数回お互いの家を行き来するようになった。そんなおじちゃんは突然うちにやってきて花談義をしては「休んでいったら?」といっても家に入ろうとせず言うことだけ言ってさっさと帰っていく。
動物好きでもあるおじちゃん夫婦の家に行くと保健所から引き取ったというワンちゃん2匹とカメさん1匹インコさん1羽が仲良く暮らしている。そして庭には立派な盆栽のためのスペースと小鳥たちのための器用なおじちゃんお手製の餌台もある。

おととし、おじちゃんからいただいた3年目になる「ウチョウラン」は今年、株が増えたもののうまく花を咲かせられなかった。無事に越冬したが、そのあと長雨に当ててしまったのがよくなかった。せっかく来てくれたのに咲いていないのを見せるのは忍びない。来年はうまく咲かせられますように。

そのおじちゃんに、今、咲き出したこのバラを見せると「本当に大きくなって増えるのばっかりだな」と言いながら苦笑いをする。
確かにうちの植物たちは伸ばし放題の野放し状態ともいえ、剪定は春先にエゾシカとエゾユキウサギが担当してくれるので、整然と並べられ手入れされた盆栽とは正反対だ。

丁子咲き・菊咲き・唐子咲きテリハノイバラが咲き出した。

3年めの今年は、より勢力が増しシュートがこれでもかと何本も株元からでまくりラボ花壇では狭くて手に負えない暴れん坊になってきた。秋までに植え直しをするところを考えないとこのままでは数年のうちにラボ花壇がすべてこのバラに覆い尽くされてしまいそうな勢いだ。
私にとって「暴れん坊すぎる植物の展開」は最高の楽しみへとつづく。植物を迎えるとラボ花壇で2、3年様子を見てから移植するようにしているがこのバラの勢いはとどまることを知らない。その姿から数年後をどんなふうになるかと想像してしまう。

3つの名前があるこのテリハノイバラの名前を呼ぶときにそのときの気分で呼んでしまっているが、いい加減ひとつの呼び方にしよう。…何と呼ぼう。

3号のビニルポットにこじんまりと植えられた10cmくらいの長さの枝が3本だったおチビちゃんは、1mの幅に広がり伸びまくっている。
直径2cmほどの小さいながらも豪華な花と伸びる枝も強烈な勢いがある遺伝子には野性味を感じワクワクしてしまう。





by iroha8788 | 2018-07-24 15:10 | 原種・原種系のバラ・オールドローズ | Comments(0)

動植物たちとの日々


by 葉花