カテゴリ:原種&原種系のバラ&オールドローズ( 46 )

Clotilde Soupert

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蝦夷地でいまの時期にバラ苗を迎えることは無謀で邪道である。しかし、どうしても迎えたくて考えていたオールドローズがあった。

チャイナローズの「粉粧楼」という名前で覚え育てていた。なんの疑いもしないバカ丸出しだった。
2007年には「Clotilde Soupert」という1890年にヨーロッパで生まれたポリアンサローズとして正式発表がなされていたが、現在もほとんどの業者さんは「粉粧楼」という名前で流通させている。同じ植物にいくつもの名前や流通名があることは珍しいことではなくよくあることだが、山梨の尊敬する職人さんは、やはり知っていた。

私にとってかなりの衝撃となったが、調べなおしたのが迎える4ヶ月前だったということは、10年以上もの間まちがったままでいた、お口あんぐり子である。それからというものClotilde Soupertのことが気になりどうしてももう一度迎えたくずっと探していた。この目で見て確認せずにバラ苗を迎えたことは今まで一度もない。ずっと迷っていたが今回だけはネット検索をして遠路遥々京都から迎えた。最初で最後だ。

Clotilde Soupertは「うどん粉病」にとにかく弱い。しかし内地とは明らかにちがう蝦夷地の湿度の低さが功を奏してくれることもあると勝手に期待している。それでも万が一に備えて焼酎消毒は作っておこう。うどん粉病に負けない強い株なるまでは少しだけ過保護にするしかない。そして鉢植えでコンパクトに栽培しようと思っている。路地におろしても開花間近で雨にあたるとせっかくの花も咲けないまま終わってしまう。そのくらい繊細で薄い花びらなのだ。香りも甘く優しい白粉のようで、とても気に入っている。…あ。だから「粉粧楼」の名前のままで流通させているのか。それでも、チャイナローズというのはどうなのか。正式発表されていたのなら、即座に変更してくれても良いのではないか。何か理由があるのだろうか…。植物も目に見えないウエにしっかり網羅されていることに変わりはない。これは蝦夷地に住んではじめて迎えた早春に、ご近所さんに誘われ一緒に出かけた「蘭展」に行ったときにあらためて思い知らされた。展示されている蘭のなかに「ロスチャナディズム」という名前の蘭を見たときだった。言葉を失い、その場で固まってしまった。いずれにしても人間がつけた名前など、植物たちには関係ないことだが、「粉粧楼」で通用するのは、日本だけではないのか。

すでに溺愛の頭の中では年間の栽培計画をはじめている。今までここで迎えたバラたちは話しかけること以外、放任主義で生きてくれる手がかからない子たちばかりだ(放任すぎてエゾシカたちに食べられ放題で動きだしたばかりの新芽が消えた朝には少々なげきたくなるが、その元凶は人間にあるのだからエゾシカを責めるわけにはいかない)。

迎えたばかりでもClotilde Soupertの株自体はすでに熟しているが、裸苗をロングポットに植えつけたばかりの状態なのでまだ根鉢ができあがっていない。早春までは、部屋の一番涼しいところで越冬させる。年が明けるまで、葉芽をあまり動かしたくはない。あとは私の采配だ。気合を入れなおしてのこころみは、ワクワクがとまらない。毎日「よくぞ、いらっしゃいました。無事にうちの子になってね」と声をかけている。

今、部屋の中にいる「カカヤンバラ」が無事に越冬し毎年短い夏を謳歌してくれることが、蝦夷地でこの時期にバラ苗を迎えるという無謀で邪道と思っている私の背中を押してくれた。また大事な子を迎えることができた。




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by iroha8788 | 2018-12-04 08:00 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ

小突く

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蜜を集めているアカマルハナバチの羽音は飛んでいる時よりも高くなる。


庭に咲いている花という花にいる虫たち全員ではないにしても、アカマルハナバチに関してはそう言えると今朝も確認した。
蝦夷地にはニホンミツバチはいないが、マルハナバチがたくさんいる。

虫たちが縦横無尽に飛び回る。ひと足進めるごとに小さなバッタたちがピョーンと飛び、アマガエルもポホッと飛ぶ。
可愛くてしかたない。みんな大好きと何度も言いながら、その間をかいくぐるようにして私がウロウロしまくる。
時折ブーンと私の右の耳のそばで羽音を立てぶつかりながら「邪魔だよ。どいてよ。」という。
そのたびに「わかったわよ。今どくわよ。」という。しかし決して刺したりしない。ぶつかってくるというより、小突かれている感覚だ。その証拠に部屋に戻って手を洗うときに鏡をみると私の頬にマルハナバチたちの後ろ足にたくさんついているはずの花粉がついている。私の鼻に花粉がついているのはよくあることだとしてもだ。「この生きものは何もしない、攻撃もしない」と、もしかしたらわかってくれたかもしれないと勝手に想像しては鏡の前でニマニマしてしまう。
間借りさせてもらっているのは私の方だ。蝦夷地だけではない。どこもかしこも動植物たちの楽園だったはずなのだから。


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タネをまいて3年めのハマナスの花が順繰り順繰り咲いている。
少しずつ株自体もどんどん脇芽が増え、枝数が増え小山のようになってきた。
これも春先のエゾシカ剪定のおかげだ。
エゾシカは伸びたばかりの芯、伸びてきたばかりの柔らかい成長点を食べる。するとハマナスはその下の脇芽をどんどん伸ばし、その伸びた脇芽の枝の先端に蕾があがる。
エゾシカが食べたことで脇芽が増えて株も充実してくる。これはバラの株をつくるときにすることと同じことで、しかも私がハサミを入れるよりも効率的だ。
ただしハマナスが四季咲き性でたくましい野バラだからこそというのもあるが、いずれにしてもエゾシカに感謝だ。

農家さんたちには口に出していう必要性もないと実感しているが、作物への被害というものは、エゾオオカミを絶滅させたときに自然界が決めたことだ。


おん。


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by iroha8788 | 2018-07-27 08:36 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)

散ったばかりの



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カカヤンバラの散ったばかりの花びらの一枚さえも、いとおしい。


たくさんの蕾をあげ開花が進み、短い夏を感じとったカカヤンバラの「節」がはじまる。
気温がいちばん高くなるころ、花に鼻をつけると*濃厚な甘い香りがたまらない。
赤いバラの花よりも情熱を感じるカカヤンバラが放つ香りは、勘違いをしていない生きものだからこその感情かもしれない。
香りは感情でもあるとつくづく思う。

動植物たちの、何ひとつ無駄がない生き方を知るたびに、幸せを感じる。
そして、決して裏切らない。
裏切るという言葉すら動植物たちには存在しない。



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おん。


*フレッシュフルーツミックスジュースとエッセンシャルオイルのイランイランをたした香り。






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by iroha8788 | 2018-07-26 07:26 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)
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久しぶりにやってきた「おじちゃん」と呼んでいる私の父と同じ歳のボンサイ先生がうちをぐるっと見わたし増えた植物を見ながら言った。

「草、刈れよ!」
「やだ!草じゃないもの。」
「ヘビ出るぞ!今そこでカラスヘビを見たぞ!」
「ヘビも大事な先住民だもの。」
「雑草、刈れよ!」
「イヤ!おととい泣きながら私たちが通るためのケモノ道の部分だけは刈らせてもらったのに。雑草じゃないもの。今はグラス類とヒメジョオンとヨツバヒヨドリとアゲハの幼虫のためのノラニンジンとテマリツメクサとアカツメクサとゲンノショウコのピンクちゃんとメマツヨイグサと今年初の、どこからか種が飛んできたのか私がくっつけてきたのかわからないけれどセイヨウノコギリソウとオオハンゴンソウが旬になってきてとっても好きな景色になってきたんだから。やっと増えたんだから。」
「カアァァァ・・・・・。で、グラス類が何だって?」
「スズメノヤリ・スズメノテッポウ・スズメノカタビラ・ヤマアワ・ウシノケグサ・チカラシバ・カズノコグサ・エノコログサ・オニナルコスゲ・コハリスゲ・ミタケスゲ・ヒメスゲ・カヤツリ・カモガヤ…もっと言う?あ。それからもうすぐオトギリソウも咲くの。ほら!」
「もう、いい。充分だ。相変わらずだな。まったく。ハアァァァ。」

そして呆れながらも、趣味で山野草をやっている人の情報を教えてくれながら最後に必ずこう言う。

「ヒグマに食べられるんじゃないぞ!」
「大丈夫!ここのヒグマさまは気立てがいいから。また、おじちゃんちの盆栽を見せてね。」
「うんうん。いつでも、おいで。」

おじちゃんの家の玄関にはひっくりかえりそうな大きさで私には目の保養としかいえない「真柏」がある。
うちの改築を頼んだときに大工さんの助っ人としてきてくれていたおじちゃんとは山野草のことでも意気投合してからというもの年に数回お互いの家を行き来するようになった。そんなおじちゃんは突然うちにやってきて花談義をしては「休んでいったら?」といっても家に入ろうとせず言うことだけ言ってさっさと帰っていく。
動物好きでもあるおじちゃん夫婦の家に行くと保健所から引き取ったというワンちゃん2匹とカメさん1匹インコさん1羽が仲良く暮らしている。そして庭には立派な盆栽のためのスペースと小鳥たちのための器用なおじちゃんお手製の餌台もある。

おととし、おじちゃんからいただいた3年目になる「ウチョウラン」は今年、株が増えたもののうまく花を咲かせられなかった。無事に越冬したが、そのあと長雨に当ててしまったのがよくなかった。せっかく来てくれたのに咲いていないのを見せるのは忍びない。来年はうまく咲かせられますように。

そのおじちゃんに、今、咲き出したこのバラを見せると「本当に大きくなって増えるのばっかりだな。」と言いながら苦笑いをする。
確かにうちの植物たちは伸ばし放題の野放し状態ともいえ、剪定は春先にエゾシカとエゾユキウサギが担当してくれるので、整然と並べられ手入れされた盆栽とは正反対だ。

丁子咲き・菊咲き・唐子咲きテリハノイバラが咲き出した。

3年めの今年は、より勢力が増しシュートがこれでもかと何本も株元からでまくりラボ花壇では狭くて手に負えない暴れん坊になってきた。秋までに植え直しをするところを考えないとこのままでは数年のうちにラボ花壇がすべてこのバラに覆い尽くされてしまいそうな勢いだ。
私にとって「暴れん坊すぎる植物の展開」は最高の楽しみへとつづく。植物を迎えるとラボ花壇で2、3年様子を見てから移植するようにしているがこのバラの勢いはとどまることを知らない。その姿から数年後をどんなふうになるかと想像してしまう。

3つの名前があるこのテリハノイバラの名前を呼ぶときにそのときの気分で呼んでしまっているが、いい加減ひとつの呼び方にしよう。…何と呼ぼう。

3号のビニルポットにこじんまりと植えられた10cmくらいの長さの枝が3本だったおチビちゃんは、1mの幅に広がり伸びまくっている。
直径2cmほどの小さいながらも豪華な花と伸びる枝も強烈な勢いがある遺伝子には野性味を感じワクワクしてしまう。


おん。






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by iroha8788 | 2018-07-24 15:10 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)

ロサ・カニナ

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たった「いちりん」されど「いちりん」の「カニナ」の花の可憐なことよ…。

朝の挨拶をしながら「今日も、エゾユキウサギっちょに…どこかの枝を…」とドキドキするのはとうに終わり、ただひたすら「カニナよ、耐えるのだ!野バラだろう!お前は死なない!それどころかもっと株が大きくなるはずだ!」などと励ましつづけている私はどうなのか…。
うちの「ロサ・カニナ」はエゾユキウサギのご飯となっているような気がしてならないが、それでも食べられたら食べられた分どんどん脇芽やシュートが出てくるその力強さには目を見張る。鹿よけネットをウサギよけネットにしてかけていても意味はなかった。もういい。一羽は確認しているが、もうちょっといるかもしれない。あのモグモグ口の可愛さには負けた。溺愛だ。その分、カニナには毎日たっぷりの愛情を注げるだけ注ごうと決めた。そしてその「励まし」は必要なのかと疑問に思うことなく葉っぱをなで茎をなでて、開花した一輪の花をめがけてお約束の、花に鼻をくっつけて深呼吸をさせていただいた。
今朝は朝露が多く虫たちも羽が乾かないので動けない。「やったね!一番乗りだ!」と喜んでいたが、このカニナにはさぞかし迷惑だったことだろう。
カニナもエゾユキウサギもどっちも大好きで大事な仲間と思うこの葛藤に地団駄しながらも「カップ一杯分の実でいいの。どうか蕾を食べのこしてちょうだい。エゾユキウサギっちょ。お願い。」とその歩いたあとがのこっている折れたりちょっと味見をした食べのこしのクローバーを見ながらいった朝だった。

いつか必ず、ローズヒップティーが飲めるようになる。

おん!





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by iroha8788 | 2018-06-23 07:57 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)

ロサ・ガリカ



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ロサ・ガリカが咲き出した。
株が充実してきたんだろうか。花びらに白い線が入るようになってきた。
たった3年でそこまで株が出来上がるんだろうか。
それとも、この地が過酷すぎて早々とそうなってきたんだろうか。
人間も過酷な環境で育てば成熟せざるをえないように…。そう思った瞬間、浅はかすぎて笑ってしまったが。どれだけ人生経験というものが長かろうと、問題はその中身であって時間は関係ないということ、生まれ持った腐りきった性根というのは、変わらない人は変わらないどころかどこまでも助長するのを嫌というほど見せつけられている今、怒りがあふれすぎて笑ってしまう。
笑いながらもこのバラからの枝変わり品種で白い斑入りの絞り柄の花びらを持つ「ロサ・ムンディ」を思い出し、もしそんな面白いことがこのガリカの株でおきたらと思っただけで嬉しくなってしまう。

その「ロサ・ムンディ」を初めて迎えたのは小田原に住みながら何故かお隣の静岡の御殿場が気に入ってしまい一人でよく出かけていた頃だった。富士山信仰ではないが、目の前にそびえる富士山は何度見ても飽きない。住んでいたところの玄関を開けたら「ちらり富士」が見えたが、どうしても全体を見たくなっていた10年前だ。そんな富士山をわきに見ながらお気に入りの本屋と花屋へよく出かけた。そして初夏の頃クリアランスになっていた株をひとつ迎えた。
私がひとつポット苗を手に取ったとき私の後ろにいた知らないおばさまが「このバラって育てるの難しいの?」と声をかけてきた。その声に振り向いて目があってしまったので「いいえ、この子はうどんこ病にだけ気をつければ大丈夫なはずですよ。でも一年に一回しか咲きませんが、それでもいいですか?」と答えた。するとそのおばさまは「じゃぁ、買って行くわ!」と言って私の後ろをついてきて一緒にレジに並んだ。私はけっして店員ではないのに「このバラって…?この花は何?」などと声をかけられる。それは17年前、初めての転勤先で一人で出かけるようになった四国の愛媛の時から今もつづいている。何故なのか…。
吐き気をもよおすゴマスリ行動をする社宅の奥様団体から「一抜けた」させてもらって以来、一人で出かける楽しさを覚えてしまい、よく「今治」にも行ったりした。人と合わせつづけるという違和感に異常なほどの拒絶反応をしていた私は主人の会社の送り迎えをしながら日中の数時間をつかっては「探検」と言って出かけていた。
(主人の会社の送り迎えをするようになったのは毎晩お遊びがお盛んで飲みすぎては口ばかりの「残念人」で先輩と呼びたくもないのにとりあえず呼ばなければならない人が主人の車に「俺も乗せてくれ!」と毎朝玄関ロビーで待ち伏せているのを避けるための「火打ち石の長い火花と音」のようなものだ。図々しい。気持ち悪い。意味がわからない曲者?と呼ぶにも呼べない、口先だけで出世した代表格だ。口先で出世したところで先が見えているだろうと思ったら、その通りだった。当たり前だ。気色悪っ。)
お陰で社宅以外の地元のサークルに入って仲良くしてくださる方に「◯◯ちゃんの庭みたいや!」と言われるほど道を覚えてしまった。
そしてそこではこんなことも覚えた。これは西と東の差なんだろうか。
「今度、一緒に◯◯に行かん?」と訊かれる。私はただ素直にわからなく「亭主元気で留守がいい」と思ったことが一度もないので主人に確認するためにも「考えておきますね」という、そうすると2度と声がかからなくなった。少なくとも私のまわりの方達には「考えておく」という言葉は「行かない」ということになっていた。これには会社で主人も困惑していた。機械屋の主人は突発的な事象以外その機械を総合的に見て判断することが多い。相談されて「考えておきます」と現場作業で言うと主人を抜いたいないところで作業が進められてしまうことがあり、驚いていた。これも「考えておきます」と言ったことが「やりません。知りません。」と受け取られた結果である。いい勉強になった。今もそうなのだろうか?「考えておきます」ということは「お断りします」という意味らしい。
このことを知ってから仲良くしてくださる方にも事情を話すと声がかかるようになり、本当に気が合う方だけとの付き合いができた。主人も同じく仕事が滞ることがなくなり無事に3年の期限付きの転勤が終わった。
それを教えてくれたのは根っからの職人気質の一匹狼で仕事もお遊びもとことん手を抜くことなくお節介でひと懐っこくて豪快で、お酒に関しても、まぁ、ザルを超えてワクすらない人で、人を怒らせるような憎たらしいことばかり言うのに情に厚い人で可愛い笑顔が憎めなく、主人も私も大好きなひとつ年上の会社の先輩だった。そんな私たちを可愛がってくれた先輩は、もうこの世にいない。たった41年間の人生を全うするように逝ってしまった。
同じようにどこに行っても一匹狼の無口な主人があんなに笑顔で話している姿はそれ以来見たことがない。会社以外で会社の人と関わりを持たなければならないという、飲み会や社員旅行はじめ年間行事などに「そこに何か学ぶことはあるのか。何で会社絡みににそこまで重点を置かなければならない?何の意味がある?企業はそこまで社員を大事にしてるか?してないだろう。」という主人にとってこの先輩は今でも主人を機械屋として育ててくれた唯一の尊敬する人になった。もちろん私も同じく尊敬する人の一人だ。

Be yourself no matter what they say.

ロサ・ガリカの花びらに白い線が入ったことで、17年前のことまで遡ってしまった。
もうすぐその先輩の命日だ。



おん。







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by iroha8788 | 2018-06-22 06:22 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)

ロサ・グラウカ

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私を心配しないでください

雪の重みで枝が折れて地面にめり込むほど押しつけられても
荒れ狂う風に芽吹いたばかりの葉をもぎとられても
動物たちに食べられても

何度でも枝を伸ばしますから
何度でも芽吹きますから
1年に1度必ず咲きますから

私を心配しないでください


ロサ・グラウカは、そういいながら今年も咲きだした。



おん。


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by iroha8788 | 2018-06-17 06:17 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)

シャポーとシャッポ

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「シャポー・ドゥ・ナポレオン」

学名 Rosa centifolia var.cristata

centi... ラテン語の「centum /ケントム/100」が由来。
folia...ラテン語の「葉」という意味。
別名「cristat/crusted mos」は鶏冠からきている。

*ケンティフォリア系のもとになっている「ケンティフォリア」は別名、キャベツのように葉が丸く重なり合いコロンとした花が咲くことから「キャベッジ・ローズ」とも言われている。



個性的な萼片を持つ蕾がナポレオンの帽子と似ていることからついたという名前は、このフランス語で帽子をあらわす「シャポー」という音の響きから、もしかしたら祖父が「シャッポ」と言っていたのと繋がるかもしれないと調べたら間違いではなかった。よく「暑いからシャッポをかぶれ」と言われたのを思い出しながらも、この「シャッポ」という言葉はフランス語由来の日本語ですでに死語となっているものの、それでも祖父との共通点を見つけたようで嬉しい。
私のまだ47年間の人生のうちの7年間は、消えることのない日々蓄積される怒りに満ちていながらも、楽しくて毎日ワクワクがとまらない日が続けていられるのは、祖父母のおかげでもあり、現在のここでの生活はすべて祖父母と過ごした短くも濃厚な時間から繋がってきている。

動植物を大事にすることをはじめ、シャツのボタンひとつからなんでもとっておいて、大事に使うのが当たり前でよく「なんでも物は大事にしなさい。何に使えるかわからないのだから」といいさらに、食べ物に関しては特に厳しく躾けられた。それは「誰が戦争をやりたいのか」と気付きはじめた人がいる中で「戦争をしたいヒトデナシたちが醸し出す雰囲気」そしてその雰囲気をとめることなく戦争を体験し戦後をどう生き抜いてきたかによると思われる。戦後、家も着るものも食べるもの何もかも失い貧乏で貧乏で、我が子を餓死させさらに病気になっても、病院に行くお金すらなく病死させてしまう、どんなに惨めでどんなにひもじかったかということ、祖父は戦争から帰って来たということで、ずっと口を噤み戦争のことは祖父の前では決して言ってはいけなかったし訊いてもいけなかったこと。その理由はどういうことなのか、何事も実感し、いかに自分で調べ続け考えることが大切なのかを教えてくれたと思っている。

私が8歳の時祖父が、そして10歳の時祖母が旅立ち、二人とも同じ年齢で旅立ったことが私の性格を決定づけたのかもしれない。
祖父の精進落としの最中で、祖母が荼毘付されている中で、住職という名の「ヒトデナシ」の姿を、しかと見ることもできた。

祖父が生きていれば今年100歳になっていた。
もうすぐ命日を迎える。

ここにいない祖父。
その祖父に関連する植物…「オキナグサ」「テッセン」そしてまだ迎えていない「リラの木」を次のリストにしっかり書きながら、蝦夷地の風物詩でもあるエゾシカやエゾユキウサギによる剪定をこの独特な蕾から発せられる松ヤニの匂いで免れることを見越して迎えた「シャポー・ドゥ・ナポレオン」の「シャポー」と「シャッポ」という音でまた小さな発見が増え祖父の匂いを感じたい。

その場所は消えていない、確かに姿を変えながらも存在している。

そして、はじめてこの「シャポー・ドゥ・ナポレオン」を見た、もう二度と立ち入ることはできない「双葉バラ園」にも想いを馳せる。



おん。










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by iroha8788 | 2018-06-14 18:14 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)

咲く

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凛々しく咲いた「ハマナスの血をひく株」は甘酸っぱい香りを放ち、ヒラタアブにつづきダルマバチも順番を守りその花びらの後ろにはエゾトタデグモも隠れながら一輪の花を囲んでいた。

その香りは近づいていくほどに濃厚さを感じられ、さらにこの花色が濃いことに驚きながらも、ここのところの雨の少なさからなのかもしれないが、朝夕と日中の気温差がつくってくれているとしか思えず、それは厳しい冬を乗り越えながらも決して勘違いすることなく驕り高ぶることもなく生きているということにつきる野生種ならではなのかもしれない。

虫っちょたちにお断りをして、クシャミが出ちゃうほどクンクンしながらも、はたと我にかえり虫っちょたちに返さないとと我慢して写真を一枚撮ってここから離れた。その途端にしっかり戻ってくる虫っちょたち…。本当に、みんな大好きだ。
タネをまいてたった3年で咲いてくれた。タネをまいてよかった。

このバラが誰なのかは、この「バラ時間」と「私が調べつくし腑に落ちたとき」が合致したら判明すると思う。
自分で観察して確認して実感すること以外にない。

それでも、また書いてしまう…。
何年かかってもいいから、もっともっとおっきな株になってくれますように。




おん。





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by iroha8788 | 2018-06-06 08:30 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)

ロサ・グラウカ



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今年は花も実も、ほぼ見込めないと思っていた。

高さ3m近くの雪に埋もれるのは当たり前よりちょっと多すぎたが、それよりも雪解けしたところから現れてきた姿に、ボー然としてしまった1ヶ月前だった。
せっかくいい枝に育ちビョーンビョーンと弓なりになってのびのびと伸びていた一番元気だった枝が雪の重さで折れてしまって、もう、もう、そんなー!と、ものすごーくガッカリしたのだった。あのショックは一体なんだったのか…。そこに意味はあったのか?返してとは言わないが、ここ1ヶ月の私の行動、喜怒哀楽ぶりを誰かがもし見ていたのなら、この「ロサ・グラウカ」ではなく私を*飛び蹴りしたい心境になるのかもしれない「お前は、植物か。何なんだ」と。しかし、この言葉はすでにある生き物に言われているので「ふふ~ん」で終わると思うが。

それは原種の「野生の野ばらを甘く見ないでくださいな!」と言わんばかりの復活劇で、大好きな銅葉が芽吹きピョンピョンしている間に株元にはこれまた立派なシュートも2本出てきて、今泣いたカラスっちょがもう笑ったではないが、笑うのにピョンピョンするのに1ヶ月かかったがとにかく「ロサ・グラウカ」の復活劇の素晴らしさに歓喜している。路地植えって、本当に素敵すぎるくらい素敵だ。
そして今のところエゾシカっちょ剪定からも免れている。
1日の締めくくりとしての夕方も挨拶・観察・見回りで「頼むから、大事な大事な新芽を食べないで!お願い!」と、エゾシかっちょがやって来る山の方に叫んでいるのが聞こえているんだろうか?
いずれにしても、原種の素晴らしさを肌で感じる昨今である。最高だ。


おん。


*なぜ「飛び蹴り」と書いてしまったかといえば、この7年で何十回も何百回も何千回も何万回も、ある一部の「ヒトデナシ」に向かって「エア飛び蹴り」をし続けているからだ。さらに「エア飛び蹴り」されたヒトデナシのカラダは大気圏でも焼け残り脳神経もそのままに「痛い」「熱い」などの感覚と今まで見て見ぬフリをして聞く耳を持たなかった分の「視力」「聴力」をしっかり残しながら決して気絶することもなくしっかり自分の現状を実感しながら、この日本の不穏な雰囲気をツクリ腐敗臭を漂わせている張本人でも自分の体の焦げたニオイを嗅ぎ意識があるまま成層圏を突き抜けて無重力の宇宙に出て、宇宙ゴミにぶつかって散り散りバラバラの「piece of body 」になって宇宙で分解されることもなく宇宙線被曝させられながらそのまま永遠に飛び続け戻って来るな!このおたんこなすメ。と本気で自分の脳内もぶっ飛びそうなくらいの怒りでバラエティに富んだ支離滅裂なる想像もどんどん膨らんでいる。

私は愚鈍なことを自覚している。反射神経もなにも、“ほぼ”ゼロに近い。完全なゼロでなくなってきたかも?と思うのはここに住んで日々少しずつ野生化しているかもしれないと思い、あえて書いてみた。日々野生化しながら「エア飛び蹴り」を続ける。
野生化しても誰にも止められないこの幸せよ♪


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by iroha8788 | 2018-05-22 08:00 | 原種&原種系のバラ&オールドローズ | Comments(0)